思い通りの画像を生成するプロンプトの書き方のコツ
ChatGPTなどの画像生成AIを使えば、イラストや写真風の画像、ブログのアイキャッチ画像などを手軽に作れます。しかし、実際に使ってみると、思い描いていたものと違う画像が生成されることも少なくありません。
例えば、かわいい猫のイラストを頼んだのに、リアルな写真のようになったり、おしゃれなカフェの画像を作りたかったのに、想像と違う雰囲気になったりすることがあります。
こうした問題を減らすには、AIへの指示文であるプロンプトの書き方が重要です。
今回は、画像生成AIで思い通りの画像に近づけるためのプロンプトの書き方を、初心者にもわかりやすく紹介します。
1.プロンプトは具体的に書く
画像生成で最も大切なのは、作りたい画像の内容を具体的に伝えることです。
例えば、次のような指示では、AIが多くの部分を自由に決めることになります。
簡単すぎるプロンプト
公園にいる犬の画像を作ってください。
これだけでも画像は生成できますが、犬の種類や公園の様子、画像の雰囲気などはAI任せです。
そこで、次のように詳しく指定します。
改善したプロンプト
春の公園で遊んでいる柴犬の画像を作ってください。犬は芝生の上に座り、こちらを向いて笑っているような表情にしてください。背景には桜の木があり、明るい午前中の日差しが差し込んでいます。全体的に温かみのある写真風の画像にしてください。
犬の種類、場所、季節、表情、背景、光の状態を指定することで、イメージを伝えやすくなります。
ただし、最初から細かい条件を詰め込みすぎる必要はありません。まずは重要な要素を指定し、生成結果を見ながら調整しましょう。
2.画像の主役を明確にする
プロンプトを書くときは、最初に何を中心に見せたいのか決めましょう。
人物、動物、建物、食べ物など、画像の主役を明確にすると、構図を指定しやすくなります。
例えば、料理の画像なら、単にパスタの写真と書くよりも、次のように指定します。
白い陶器のお皿に盛り付けたトマトパスタを中心にした写真。パスタの上にはバジルの葉があり、木製のテーブルに置かれている。背景には水の入ったグラスがあるが、パスタが最も目立つ構図にする。
背景の小物まで指定する場合も、何を主役にするのか忘れないことが大切です。
主役が目立たない画像になった場合は、背景をシンプルにする、被写体を大きく表示する、といった指示を追加してみましょう。
3.画像の雰囲気や画風を指定する
同じテーマでも、画風によって印象は大きく変わります。
例えば、猫の画像を作る場合でも、写真風と水彩画風ではまったく違う仕上がりになります。
よく使われる画風には、次のようなものがあります。
- 写真風:実際に撮影したような自然な画像
- 水彩画風:淡い色合いで柔らかい印象
- アニメ風:輪郭がはっきりしたイラスト
- 絵本風:親しみやすく温かみのある絵
- 3Dイラスト風:立体感のあるキャラクターや物体
- 手描き風:線や塗りに手作業らしさがある絵
- ミニマル:装飾を減らしたシンプルなデザイン
例えば、ブログに使う画像なら、親しみやすいフラットなイラスト、ビジネス資料なら落ち着いた写真風など、用途に合わせて指定するとよいでしょう。
画風を指定しないと、AIが判断した仕上がりになるため、最初に決めておくのがおすすめです。
4.構図や視点を指定する
画像の印象を左右するもう一つの要素が構図です。
構図とは、画像の中に人物や物をどのように配置するかということです。
例えば、次のような指示が使えます。
- 正面から見た構図
- 真上から見下ろした構図
- 横から撮影したような構図
- 被写体を中央に配置する
- 画面の右側に人物を配置する
- 顔を大きく写したアップの構図
- 背景まで広く見える構図
特に、ブログのアイキャッチ画像やSNS投稿用の画像では、文字を配置するための余白も重要です。
例えば、次のように指定します。
ノートパソコンで作業する女性のイラスト。人物は画面右側に配置し、左側には見出しを入れられるように広い余白を残してください。背景は明るいベージュ色で、全体的にシンプルなデザインにしてください。
このように指示すれば、後からタイトルを追加しやすい画像を作れます。
5.色や光の状態を伝える
画像の雰囲気を細かく調整したい場合は、色や明るさも指定しましょう。
例えば、同じ部屋の画像でも、暖色系なら温かみのある雰囲気に、寒色系なら落ち着いた印象になります。
指定できる要素には、次のようなものがあります。
- パステルカラーを中心にする
- 青と白を基調にする
- 落ち着いたアースカラーを使う
- 朝の柔らかな自然光
- 夕焼けに照らされた風景
- 明るく清潔感のある照明
- 映画のワンシーンのような陰影
例えば、カフェの画像なら、単におしゃれなカフェと書くよりも、木目の家具、暖色系の照明、窓から差し込む夕方の光、と指定するほうが雰囲気を伝えやすくなります。
色の指定は多すぎると統一感がなくなるため、中心となる色を2〜3色程度に絞る方法もおすすめです。
6.画像の用途とサイズを指定する
画像を生成する前に、どこで使うのかも伝えておきましょう。
ブログ、SNS、プレゼン資料、スマートフォンの壁紙など、用途によって適した画像の形は異なります。
例えば、次のように指定できます。
ブログのアイキャッチ画像
ブログ記事の見出しに使用する横長16:9のイラスト。パソコンでAIを使っている人物を中心に、明るく親しみやすい雰囲気にしてください。
SNS投稿用の画像
Instagramの投稿に使用する正方形1:1の画像。中央にコーヒーカップを配置し、シンプルで落ち着いたデザインにしてください。
スマートフォン用の壁紙
スマートフォンの壁紙に使う縦長9:16の風景画像。夜空と星を中心にした幻想的な雰囲気にしてください。
画像生成AIによって、対応している縦横比や解像度は異なります。希望する比率を指定できるか、利用するサービスの設定も確認しましょう。
7.入れたくない要素も伝える
画像生成では、必要なものだけでなく、不要なものを指定する方法も役立ちます。
例えば、次のような条件です。
- 文字を入れない
- 背景に人を配置しない
- 余計な小物を追加しない
- 派手な色を使わない
- 複雑な背景にしない
- 写真風ではなくイラスト風にする
一部の画像生成AIでは、除外したい内容を指定するネガティブプロンプトという機能も利用できます。
ただし、すべてのサービスが同じ方法に対応しているわけではありません。
また、禁止事項をたくさん並べるより、作りたい状態を肯定的に説明したほうが伝わりやすい場合もあります。
例えば、背景に人を入れないで、と指定する代わりに、誰もいない静かな公園、と伝える方法です。
8.一度で完成させず、少しずつ修正する
画像生成AIを使うときは、最初から完璧な画像を目指す必要はありません。
まずは基本的なプロンプトで画像を作り、気になる部分を修正していきましょう。
例えば、最初に次のように指示します。
海辺にある小さなカフェを、柔らかい水彩画風のイラストで描いてください。
生成された画像が暗い場合は、次のように変更します。
カフェの建物や構図はそのままにして、空を明るい青色に変更し、午前中の日差しが感じられる雰囲気にしてください。
さらに、海が目立たない場合は次のように伝えます。
カフェの奥に広がる海がよく見えるように、視点を少し高くしてください。
このように、一度に変更する項目を絞ると、どの指示が仕上がりに影響したのかわかりやすくなります。
ただし、AIによっては一部分だけの変更が難しく、ほかの部分も変わる場合があります。
9.プロンプトの基本形を覚えておく
毎回ゼロから考えるのが大変な場合は、プロンプトの基本形を用意しておくと便利です。
おすすめは、次の順番です。
主役 + 場所・背景 + 動作・状態 + 画風 + 構図 + 色・光 + サイズ
例えば、次のようなプロンプトになります。
白い子猫が、木製の窓辺で丸くなって眠っている画像を作ってください。窓の外には春の庭が広がり、柔らかな朝日が差し込んでいます。淡いパステルカラーを使った絵本風のイラストにしてください。子猫を中央に大きく配置し、正方形1:1の画像にしてください。文字は入れないでください。
この基本形を使えば、初心者でも必要な情報を整理しながら指示できます。
すべての項目を毎回指定する必要はありません。仕上がりに影響する条件から優先して伝えることが大切です。
10.ChatGPTにプロンプト自体を考えてもらう
作りたい画像のイメージはあるのに、うまく言葉にできない場合は、ChatGPTなどにプロンプトを作成してもらう方法もあります。
例えば、次のように依頼します。
画像生成AIで使うプロンプトを考えてください。
作りたい画像は、ブログ記事に使用する、AIで仕事を効率化している様子のイラストです。
親しみやすく、シンプルで、明るい雰囲気にしてください。
主役、背景、構図、画風、色、光の状態を具体的に指定したプロンプトを作成してください。
横長16:9で、文字を入れる余白も確保してください。
これなら、細かい指示を自分で考える手間を減らせます。
生成されたプロンプトを確認して、不要な条件を削ったり、好みの色や画風を追加したりすることもできます。
まとめ
画像生成AIで思い通りの画像を作るには、作りたいものを具体的に伝えることが重要です。
特に意識したいポイントは、次の5つです。
- 画像の主役と背景を明確にする
- 画風や雰囲気を具体的に指定する
- 構図、色、光の状態を伝える
- 用途に合わせて縦横比や余白を指定する
- 生成結果を見ながら少しずつ修正する
プロンプトは、長ければ長いほどよいわけではありません。必要な情報を整理し、矛盾のない指示を出すことが大切です。
画像生成AIは、同じプロンプトでも異なる結果になることがあります。そのため、一度で完成させようとせず、試行錯誤しながら理想の画像に近づけていきましょう。
まずは身近なテーマで画像を一枚作り、背景や画風を変えながら、プロンプトによる仕上がりの違いを試してみてはいかがでしょうか。
